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April 03, 2005

昨日のNHK

ブログでも各所で話題になっているのではと想像するが。。。

基本的には、キャラのたったパネリストが、自分のポジションをしっかり守りつつ話す番組だったので、安心してみていられるプロレスだったが、時々一般討論者のミドルシュートがいい線行ってる時もあり。まあ、東京管理職ユニオンの設楽さんみたいな人も一般扱いだったわけだが。
中でも、8380円女は論外にしても、不器用に32まで生きてしまったフリーターの彼が、ライブドアの株を700円分買っているというのだけはズシリときたな。

曰く、「同年齢の彼の勢いに、なんか自分の夢を重ねてみたくて」。
この痛さは切ない。正直言って、「週刊プレイボーイ」層の堀江支持の背景を、軽く考えすぎていた。
とりあえず返すべき言葉もないが、ネオリベラル資本主義の破壊力をどれだけバッファーできるかというプロジェクトは、こういう言葉にどう対処できるかにかかっているような気もする。

まあ堀江さんは、「フリーター・派遣と正社員の格差なんてそもそもオカしいんですよ」とか「うちは学歴・年齢で採用差別しませんから」とか仰っていて、2chでは「信者獲得モード」などと呼ばれていたが、個人的にはあまり意外でも何でもなかったし、ヘンな嫌らしさも感じなかった(先日の「従業員様」発言はイヤラシかったけどね)。
ただ、基本的には、ライブドアを一つの象徴とするようなある種の経営の流れは、正社員の待遇のほうを派遣に近づけていくこと=流動的な雇用と基本給切り下げにあるし、よほどの外れ値(日本社会でのコミュニケーション能力は激低だが、プログラミングの能力は凄いとか)でもなければ、高校中退でバカ正直にIT企業の門を叩いても、まな板の上に乗るだけの基本スキルが身についてるはずもない、というのは当たり前の話だが大前提だ。まあそこから、わらしべ長者みたいに奇跡的なキャリアアップを果たせた人は、もう少し数いるかもしれないけどね。
外れ値の話をアリバイ的にしたり、それに釣られてまともに反応したりするのはそろそろ止めましょう。自らも含めて外れ値だけを周囲に見てきた人にとっては、それこそがリアリティなんだから、その「努力奨励」「チャレンジ奨励」言説にまともに反応しても、議論は平行線になるだけで無意味。

派遣会社の奥谷とかいうオバサン社長に対しては、右サイドにいたはずなのにボランチ的動きもしているように一見見えた堀江との対比から、結構2ch実況版では怨嗟の声が目立ったが、まあ彼女は右ウィングという自分のポジションを守っていただけなので、これはこれだろう。

一番問題に感じたのは、コイズミ政権の各種諮問委員会に絡んでいる本間大阪大教授かな。本当に官僚的な建前トークに終始していた。
「規制緩和の結果消費者の効用が増大して、適正な資源配分がなされる」みたいなお題目、言うんであれば、規制緩和で収入が3割ほど減って「貧困化」しているとまで言い切った目の前のタクシー運転手の目をきちんと見て言ってください。
左ウィングの斉藤貴男は、「他人の生活をぶっ壊してまで、ちょっとした便利なサービスを受けたかないですよ」とまともなことをゆっていたが、構造改革派としてせっかくああいう場に出てきたんなら、タクシー運転手やシャッター商店街のオジサンを前に、「申し訳ありませんが、あなたたちが泣いてくれるおかげでこんなにいいことあったんです」と、納得できるまできちんと説明してください。

もし、その説明の必要もない、というんだったら、やっぱり暴動が必要という話にならざるを得ないだろうね。

エリートや外れ値だけを回りに見てきた人たちに関しては、まあ普通にマクロなデータを突きつけ続けて、「ホームレスにならない程度にはおこぼれ下さい」「子どもの高校ぐらい社会で何とかしてください」と言い続けていくしかないんじゃないでしょうか。
おそらく、完全に階層が固定化されるまでは、その戦術はそれなりに有効でしょう。

ただ、国じゅうがGated Communityだらけになって、ものすごく固定化した階層再生産が機能するようになったら、ちょっと状況は変わってくるかも。そうなるともはや、ゲートの外の子たちは、殺しあおうが餓死しようが文字通りの「壁の外」だから。あとは壁の中で悪さしたら容赦なく処罰するよ、というだけの話で。ブラジルや南アなんかはそんな感じなのでしょうか。
あと30年ぐらいで、その辺に少しずつ近づいてくるかな?

そうなる前に、ある程度社民主義的なシステムをビルトインしときたいもんだけど、そう考えるとあんまり時間もないかもね。
その前に、226→戦争みたいな揺り戻しが来ると考えるのも、最悪な希望的妄想だけど。

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