October 20, 2007

ラスト・コール

Photo
ここ数年関わっている柏のまちづくり団体の主催で、下記のライブイベントが明日柏で開催されます!
リアルで僕を知っている方は既にいろいろ宣伝されてるでしょうけどね(笑)

なんとか天気も持ちそうですしね、広々した会場ですからピクニック気分でいらしていただければ! ピクニック気分のお供というには豪華すぎるアーティストですよん♪
サンプラさんや奥華子さん(「テ○コひかりに決めたのは~♪」)はもちろんですが、ナオト・インティライミって、一度見たら忘れられないステージになりますよ!

関東東部にお住まいで明日休日をもてあましてしまいそうな方は、ぜひ!

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●音FESかしわ 2007
柏エリアから飛び出したミュージシャン達の源流を探るとともに、アーカイブ的野外ライブの開催。
日 時:
10月21日(日)12:00~16:00
場 所:
大堀川防災レクリエーション公園
※駐車場がありませんので公共交通機関をご利用ください。
柏駅西口から徒歩1.7Km
(約20分)→Mapion
柏駅西口から東武バス 若柴循環
「呼塚交差点」下車 徒歩3分

出演
■メインステージ
サンプラザ中野
サンプラザ中野 BAND
ゲスト:パッパラー河合/
奥華子/RAVE/Hiza:ki/ナオト・インティライミ
■サブステージ
クンクンニコニコ共和国/reMONAIZATION/TOMOFUMIN
...and more!
入場料:無料

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October 16, 2007

CSF10月例会「『コンビニ』の現在」のお知らせ

一応告知用のみに使っているこのブログ、更新がないということは何も仕事をしていない!ということでは必ずしもあったりなかったり・・・
実は先々週、地元の柏にて北田暁大さんと僕とで「柏から考える」なるベタなタイトルの対談をやったんですけどね、地元のまちづくり団体での企画でキャパも限られていたので一般への告知はいたしませんでした。
当日の議論の一部は、こちらでまとめてくださっていますので、ご関心のある方は参照していただけますと幸いです。 柏初上陸―「柏から考える」の感想
かなり興味深い形で議論がかみ合ったと自分としては思っていますので、何らかの形で生かしていきたいですね、今後。

で、今月末には、CSFの10月例会という形で、以下のような「コンビニ!」ワークショップをいたします。(五十嵐は、司会・コーディネイトを努めさせていただきます)
こちらは公開ですので、(万が一こんなブログをまだご覧になっている方がいれば)ぜひぜひいらしてください~♪

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CSF10月例会 「コンビニ」の現在

さまざまな角度からコンビニエンスストアの現在を検討するご論考を発表されてきた田中大介さんと新雅史さんという気鋭のおふたりを報告者に迎え、ご自身のコンビニバイト経験も豊富な原口剛さんにコメンテーターをお願いしています。
コンビニという非常に現代的な場に関して、消費/空間/セキュリティ/ネットワーク/労働/経営/都市下層と、多様なアプローチからの議論が展開される、とても刺激的な例会となることでしょう。

なお、今回の発表者があげていらっしゃる参考文献のうちいくつかは、すでにネット上で閲覧することが可能です。当日の議論を実りあるものにするためにも、できるだけご一読いただけますと幸いです。


日時:10月28日(日)16:00~
   (3時間程度を予定、終了後懇親会あり)

場所:武蔵大学7号館3階社会学部実習室2(7308教室)
(http://www.musashi.ac.jp/modules/annai_kouhou/index.php?content_id=9)


第1報告 田中大介(筑波大学大学院博士特別研究員、都市社会学)

「日本社会と〈私〉をつなぐコンビニ――情報型資本主義と消費ネットワーク――」

ひとの目を気にせず、ふらっと立ち寄り、何を買うでもなくふらっと出て行ける気楽な〈私〉が離合集散する場所。コンビニは、こうした無数の〈私〉が〈私〉であることを可能にする高度に情報管理化したネットワークとして遍在している。本報告では、コンビニという装置と〈私〉の快楽が接続する構造を解きほぐすことによって、ナショナリズムとも言い難い、だらしなくも精妙な日本社会の一断面を記述したい。とりわけコンビニ(とそこにあつまる〈私〉)が、中心としてのアメリカの消費様式と周縁としての(日本を含む)アジアの非正規雇用という二つの「外部」をやんわりと内部化することによって成立した「日本的ネットワーク」であることが問題になるだろう。

参考文献:田中大介 2007 「CVSの『セーフティステーション化』の論理――2000年代における消費空間の管理社会的変容――」『社会学ジャーナル』第32号筑波大学社会学研究室


第2報告 新雅史(東京大学大学院、労働社会学/スポーツ社会学)

「コンビニの歴史社会学――自生的秩序と計画の観点から――」

コンビニが登場して約30年ほど経つが、その初期的発展を支えたのは、酒屋・米屋といった零細小売業者の存在であった。この歴史的経緯は、今にいたるまで、以下の点でコンビニの存在を規定している。①それまでの家業的経営が「夫婦による近代的経営」と翻訳されることによってコンビニの24時間365日営業が正当化された。②数少ない規制商品を販売していた際は消費者ニーズを先取りすることが可能であったが、コンビニの長時間営業と多品種販売はそうした以前の「専門性」を削り落としてしまった。オーナーの「専門性」は人のマネジメントに位置づけられる一方で、商品発注は「消費者=素人=不安定就労者」のアドホックな欲望が反映されることになった。当日は、コンビニの出自を零細小売という存在からまなざしつつ、都市空間における「自生的秩序と計画」の問題を歴史的な視点から考察することをこころみたい。

参考文献:新雅史(2005)「労働をとりまく新しい合理性」『書評ソシオロゴス』1
(http://www.l.u-tokyo.ac.jp/%7Eslogos/review/review0105arata.pdf)
新雅史(2006)「消費と労働による「自己実現」の果てに」『論座』2006年10月号
(http://opendoors.asahi.com/ronza/story/200610_1.shtml)
新雅史(2007)「被差別部落の酒屋がコンビニに変わるまで」遠藤薫編『グローバリゼーションと文化変容』、世界思想社


コメンテーター 原口剛(大阪市立大学COE研究員、都市社会地理学)

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July 30, 2007

柏ウォーカー!

しっかし、自民の負けっぷりすごいっすね。
何がすごいって、郵政政局との振れ幅。今回小選挙区だったら差はもっと広がってたわけで、なんつうか、ギャル風に言うところの、パネェっすね。

郵政政局のあとは、左が若者を取り込めてないだの、わかりにくいだの、都市型リベラルがないだの、いろいろ言われてきましたが、これだけパネェ振れ幅を1~2年の間に見せちゃうとなると、選挙の現場レベルで感じる実感はたった一つでしょうね。「顔の見える票が全然なくなった」。
単に無党派が増大したっていうのともちょっと違って。大半の有権者が、利益団体に組織化されていないことはもちろん、地域からの誰かからのつながり(左右/団体利害関係なく、知り合いの知り合いに頼まれたから投票する、みたいな投票行動)でアクセスできなくなってるんでしょうね。だから決まった投票行動をとらずに、その場の気分で投票するからパネェ振れ幅になる。

まぁ、少なくともマスメディア上では、「日本人」の大半がどぶ板も組織選挙も大っ嫌いで、ずーーっと前からこの状態になることを望んでいたことになってるから、別にそれはそれでいいんでしょうけどね(笑) 
でも、ホントのところ、こんなもの政策論争でもなんでもなくて、結局のところホント2~3ヶ月スパンの声のでっかいところ(と、ごく一部ではそれを増幅させるネット上)の言説連関で決まっちゃうし、受かるも落ちるも候補者のあずかり知らない空気任せじゃ、国会議員なんか目指せたもんじゃないですね(笑) 地道な「政治活動」(つまりは選挙区での地味な顔出し)なんかしがいがないしさ。
まあ参院はもともと最も地域とは関係ない選挙なわけだけど、もっと遠大なスパンで言うと、地域代表を集める間接民主制っていうのも、もういい加減曲がり角なのかもしれない。いや、それでいいと思っているわけではないんですけど。というより、選挙はともかくとしても、こんな感じで本当にいいんですかね、みなさん?


まあ、そんなことはわりとどうでもいいんですけど(笑)、この土日の柏まつりで、待望の「柏ウォーカー」が発売されました!!
マイミク関係の方中心に、ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、今回の特集ページには、企画段階から噛んでおりますです。
柏に縁のミュージシャンが、それぞれの音楽性をキーワードに裏柏を回ってスタイリングするファッション×音楽のコラボページ。なかなかいい感じの仕上がりでしたよ。
登場するのは、「柏兄弟」レーベルから絶賛デビュー中のMYUSINを皮切りに、サンフランシスコ発つくば日暮里経由ドープな2MC1DJのKAIJIN、柏の誇るお祭りバンド・クンクンニコニコ共和国、そしてwaRter関係のサイケDJと店員さんです。

そしてなんと、巻頭インタビューは田中聖!!
ええ、旧沼南町出身なんですよ、彼。いまだにジモトLOVEだっていうのも一部で有名でした。
やんちゃな彼は夏の柏のイメージにぴったりなので、絶対口説きたいっすよねぇってずっと話してたんですが、何とかインタビューにこぎつけてみると、ホントばっちり欲しい答えが返ってくるインタビューだったとか。
これで売り上げ1.5倍は堅いかな?(笑)

もちろん店舗情報もフツーに充実していますよ。
とにかくみなさん、柏ウォーカーよろしくです!!

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June 06, 2007

『現代思想』6月号

51kk42hs2rl_1告知にはこのブログ使います、といっておきながら、告知さえ忘れていました(苦笑)

一週間ほど前に発売された『現代思想』6月号「隣の外国人」特集(この脱力系のタイトルは、いろんな苦心の後らしいのだけど、結構気に入ってる)で、アンジェロ・イシさん、洪貴義さんと鼎談しています。
『現代思想』関係のお仕事は、考えてみれば4年ぶりです。早いもんだ。
どこかで見かけたら、立ち読み、いや、できればお買い上げしていただけると幸いです(笑)

上野のことなど、現場系の話を振られたところは別として、それ以外はすげー当たり前のことしかしゃべってないんだけど、外国人関係の問題を日本社会の中にすげー当たり前に位置づけるような話がわりと少ないと常々思っているので、これはこれでよかったと思っています。他の方の問題意識とかみ合ってないところもあるような気がしますが、現時点でとりあえず最低限いっとくべきこと、というのを優先しました(笑)
とりあえず個人的には、写真がわりと悪くないのでよしとしています(笑)

他の方の論考も、「外国人問題」としてはこれまであまりとりあげられてこなかったような、ギョーカイのなかでは周縁化されている、しかしまさにそれこそが必要な議論が多く、なかなか読み応えがあります。こういうところは、総合商業誌(なのか、一応?)のいいところが出ているかと。

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February 06, 2007

[宣伝!] 『地域社会論』公開ワークショップ

先日のWSにお集まりいただいたみなさま、どうもありがとうございました。
あの体調の中だったので、個人的にはフラフラでしたが、きわめて刺激的な議論に、頭の中だけはアドレナリンが出まくるという不思議な状態でございました。

ご心配頂いたみなさま、とりあえず日曜一日中寝かせてもらったらひとまず熱は下がりましたので、ご安心を(>日曜迷惑かけたほうのみなさまには、大変申し訳なく・・・)

さて、土曜日のWSと全然違うほうから展開しつつ、実は完全に地続きの課題を扱うWSを明日に企画しています。
つまりは、一にも二にも「場所づくり」です。

平日のヘンな時間なので難しいとは思いますが、結構な大教室で気軽に覗ける感じなので、お時間あれば遊びに来てね。


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国際基督教大学教養学部
『地域社会論』公開ワークショップ

現代の地域における「つながり」の再構築
:サブカルチャーの可能性?

ゲストスピーカー:砥綿直樹氏
(サウンドスペースwaRter 経営 http://www.warter.biz/)

日時:2月7日 15:10~1900(途中休憩あり)
場所:ICUキャンパス本館 304号室

いま、若者文化を起爆剤とした「まちづくり」が、郊外や地方都市に広がりをみせ、サブカルチャーやスタイルを共有する「トライブ」たちによる、新たなコミュニティ形成が注目されている。その一方で、世代間の断絶や、それぞれのトライブの閉鎖性なども指摘されている。サブカルチャーやスタイルを通して、どのように個人化/流動化が進む現代における緩やかに開かれた「つながり」を再構築していくことができるのか。近年盛り上がりを見せる「若者の街」の代表格である柏でクラブを経営し、コミュニティの結節点の役割を担ってきた砥綿氏を招き、その可能性を考えてゆく。コミュニティ・ビジネスの起業など、オルタナティブな仕事の創造に関心のある学生にも、興味深い内容になるだろう。

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January 29, 2007

[宣伝!]ワークショップ 「雇用流動化を生きる―労働・場所・アート―」

新年一発目のワークショップ企画☆

今回もまた、盟友・原口君と知恵を絞りました。寄せ場とワーキングプア、そしてアートの運動を繋ぐハードな内容。
前回のエントリに紹介したとおり、長居公園が風雲急を告げる中、あまりといえばあまりにもタイムリーな企画となってしまいました。原口君・櫻田さんには、緊急事態の中、大阪から上京してもらうことになります。

「貧しい(貧しくなる)ことを認めた」うえで、楽しく、そして人間らしく生き抜くスキルと空間がますます必要になる昨今、こうした議論は絶対に必要だと思います。
大阪の寄せ場(釜ヶ崎)の濃ゆい議論を、現代の若者一般が抱える問題に繋げる役回りとして、POSSE代表、今野君がコメンテーターに来てくれるのも期待大です。

これまたあまりにもタイムリーに、昨日1月28日には、NNNドキュメント'07枠で関連話題「ネットカフェ難民 漂流する貧困者たち」がありました。
昨日見ましたが・・・わかっていたこととはいえ、不覚にも涙ぐんでしまった。この手のものを見るといつもそうなのだが、「わが国」のあまりの構造的な「貧しさ」に。

(このドキュメンタリーは、2月3日深夜にCSで再放送があるようですので、見れる方は、このワークショップのあとで、あらためて見直してみるというのもいいかもしれません。)

今回は決してアカデミズム色の強いワークショップにはならないと思いますので、ご関心のある幅広い皆様のご参加を、お待ちしております。

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ワークショップ 「雇用流動化を生きる―労働・場所・アート―」
◇日時:2月3日(土) 15: 30~
◇場所:神奈川大学横浜キャンパス 20号館201
 最寄り駅(東急東横線白楽徒歩13分、または横浜駅からバス)
 ※会場へのアクセス詳細はこちら→〈http://www.kanagawa-u.ac.jp/02/accessmap/index.html〉

[企画趣旨]
雇用情勢の流動化が言われる昨今、都市に生きる「都市下層労働者」の姿が、急速に像を結びにくくなってきている。携帯電話のネットワークに溶解し、ネットカフェに拡散する寄せ場。こうした状況の中、寄せ場という空間は何だったのかを再考し、ポスト・フォーディズム期における「つながり」や「場所」の再構築の可能性を検討する作業が急務であろう。今回は、長年釜ヶ崎や大阪市内の公園の野宿者の問題に実践的に関わって、刺激的な空間論を発表し続けてきた原口剛氏(地理学)と、メディア/アート系のNPO[remo]に関与しながら、プレカリアートに関する論考を発表してきた櫻田和也氏(都市政策)という気鋭のお二人を関西より招き、釜ヶ崎という空間の「場所性」を歴史的に検証するとともに、アートが持つ「場所」を切り開く力の可能性と限界について議論する。さらに、コメンテーターとしては、非正規労働の若者たちを繋ぐ政治/文化運動として大きな注目を集めつつあるPOSSE代表の今野晴貴氏を迎えた。極めて現代的な課題に、これまで試みられてこなかった関連領域の気鋭の論者の顔合わせで迫るこのワークショップ、理論と実践を切り結ぶ刺激的な議論が大いに期待される!

◇報告①:原口剛さん (大阪市立大学大学院・同大学都市研究プラザ・リサーチアシスタント)
 「フォーディズム-ケインズ主義体制下における日雇労働市場の編成と労働運動の動態――大阪・「釜ヶ崎」を事例として――」
◇報告②:櫻田和也さん (大阪市立大学大学院、NPO法人・記録と表現とメディアのための組織 [remo]
 「ポスト・フォーディズム-シュンペーター主義的ワークフェア時代の失業運動とアート」

ディスカッサント:今野晴貴さん (POSSE代表
 
  司会:五十嵐泰正さん (学術振興会〔一橋大学〕)
Cultural Studies Forum(CSF)・神奈川大学人文学会・共催

◇報告者の御二人について
★原口剛さん
 大阪市立大学文学研究科後期博士課程 / 大阪市立大学都市研究プラザ・リサーチアシスタント

【関連著作】
・「集客都市の暴力」『VOL 01』, 2006, p152~p158.
・「公共空間の変容―ジェントリフィケーションから報復の都市へ」『現代思想』33(5), 2005, p142~p155.
・「「寄せ場」の生産過程における場所の構築と制度的実践―大阪・「釜ヶ崎」を事例として」『人文地理』55(2), 2003, p17~p27.

★櫻田和也さん
 大阪市立大学創造都市研究科後期博士課程 / NPO法人 記録と表現とメディアのための組織[remo] 技術係
  
【関連著作】
・「失業のメーデー」(2006:修士論文)
・「プレカリアート共謀ノート」 『インパクション』151号(2006.4:インパクト出版会)
 「労働としての芸術」(2007:予定)
・鼎談(×金友子×小野俊彦):「場所を生み出す」 『インパクション』153号(2006.8:インパク ト出版会)

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January 27, 2007

大阪市・長居公園テント村に対する行政代執行に関する研究者声明

ちょっとブログとの付き合い方を忘れ(or迷って)、またまた疎遠になっております。
(実は記事書きかけでやめてたりとか、結構あるんだよね)

とりあえず近況を知りたい方は、mixiで五十嵐泰正を検索してみてください。

ちょっと告知したいことが何件かありますので、しばらくこのブログは告知用に使います。

まずは、盟友・原口君から回ってきたこれ。

いろいろ意見があるとは思う。
もちろん、全面的に野宿の要求を通せばそれでカタがつく問題ではない。

しかし、このブログで去年ずっと問題にしてきた、社会関係資本がやせ細り、「貧しくとも暮らせる」空間を失った現代の私たちが抱える「脆弱性」を考えるとき、これはまったくヒトゴトではない。
そこに一片の想像力があるのなら、すべての交渉を断ち切り、信頼関係や社会関係の萌芽(長居公園の野宿者と近隣住民には、路地野菜販売などを通じた交流が生まれ始めていた)を根こそぎ破壊するようなやり方は、いつ自分にふりかかるやも知れない暴力にみえて、やはり怖い。

長居をはじめとしたブルーテントに溢れる公共空間が、このままでは本当にどうしようもないというのなら、どうしなきゃいけないのかは、これからじっくりと話し合っていかなきゃいけないし、みなさんも、この辺をじっくり読みつつ、考えたらいいと思う。
ホームレス問題について知るためのWikiプロジェクト(仮)
長居公園テント村住人による大阪市に対する弁明書

全然違う立場から上野公園にも縁がある自分としては、ここまではちょっとなーというところは、たくさんある。
でも、そのそもそもの交渉の場を壊して、単なる「臭いものに蓋」を暴力的な形でするに過ぎない強制執行という短絡的な手段と、それが当たり前だと受け取める社会は、やはり怖い。


コトは急を要します。

以下、転載・リンク等歓迎です。

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「大阪市・長居公園テント村に対する行政代執行に関する研究者声明」への賛同のお願い(とりわけ研究者の皆様方へ)

私たち若手研究者は、このたび執り行われようとしている長居公園テント村に対する強制撤去に対し、以下のような声明文を提案いたしました。私たちといたしましては、野宿問題にかかわっておられる研究者の方々のみならず、さまざまな研究分野でご活躍され、この問題に関心を寄せておられる方々にもご賛同をいただければと願っております。賛同していただける方は、以下の手続きで賛同の旨、送信していただければ幸いです。なにとぞよろしくお願い申し上げます。

ウェブサイトから「わたしも賛同する」
http://rootless.org/nagai/

あるいはメールで指定のアドレス(nagai@rootless.org)
に、以下の内容をご記入のうえ、送信してください。
1)お名前(ふりがな)【必須】
2)所属等【必須】
3)メッセージ【よろしければお書きください】

*なお、声明書はお書きいただいた賛同書とともになんらかのかたちで大阪市に提出し、またウェブやビラ、マスメディアなど、機会がありましたらさまざまな媒体に公表していく予定です。その際にはご記入いただいたお名前・所属等・メッセージが公表される可能性がありますが(メールアドレスは決して公表いたしません)、この点、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
*可能性としてはきわめて低いのですが、最速の場合、強制撤去が30日に執り行われる可能性も残っています。これらの事情を鑑み、賛同者集めの第一次締切は1月29日までとさせていただきます。ただ、現時点では行政代執行がいつ執り行われるのかが不明という事情もあり(2月にずれこむという可能性が大です)、第一次締切以降でも送信していただければその都度反映していきたいと考えております。
*強制撤去の日にちがいまだ不明であるため、大阪市への提出のタイミングは、当方で判断させていただきたいと思っております。ご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。

関西若手研究者有志一同

以下、声明文です。
===============
大阪市・長居公園テント村に対する行政代執行に関する研究者声明
関西若手研究者有志

 2002年に施行された「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」(自立支援法)にもとづき、野宿生活者の自立へと向けた政策は本格化しました。大阪市においては、1994年から「あいりん高齢日雇労働者特別就労事業」が開始されるなど、すでに自立支援法成立以前から、野宿生活者の就労や居住を支援する取り組みが、運動団体の地道な努力やこれに呼応する行政の理解によって積み重ねられてきました。また、自立支援法成立以降も、大阪市では独自に、巡回相談員を設置して野宿生活者のニーズにきめ細かく応じる体制がつくられてきています。就労支援については、シェルターにおける就労事業の取り組み、自立支援センターにおける再野宿防止に向けたアフターフォロー事業の展開など、継続的な就労の獲得に向けた取り組みが続けられています。また、居住支援についても、簡易宿所を活用して総合的な生活支援を行うなど、より安定した居住の確保に向けた取り組みが進められており、こうした支援の輪は確実に拡大しつつあります。
 このような官民が一体となった努力のなかで、とりわけ自立支援法が見直しの時期にさしかかった今日、克服すべき課題も次第に明らかになってきました。たとえば、既存の就労・居住支援をさら拡大させていくと同時に、「就労か福祉か」という二者択一的であった従来の自立支援施策の見直しが始まっています。「半就労・半福祉」という可能性が追求され、年金受給資格を発掘するなど、脱野宿後の選択肢は急速に拡がりを見せてきました。また、この間の試行錯誤は、野宿生活者に対する自立支援が、まず当事者を社会的な存在として認知し、包摂すること抜きになしえないことを明らかにしてきました。つまり、就労や居住、医療といった支援を拡大することに加えて、支援に携わる者と当事者とが人としてのつながりや信頼関係を保ち、そのようなつながりを拡大させていくことこそ、自立支援体制の要であることが、これまでの対策の展開からようやく見えてきたのです。
 以上の現状を踏まえれば、これから自立支援事業をさらに充実すべく現場においてさまざまな努力が行われようとしているまさにこの時期に、きわめて強権的な手法である強制撤去に踏み切るという大阪市当該部局の対応は、理解に苦しみます。また、野宿生活者の生活を一方的に破壊する政策は、さまざまな分野で試行錯誤を繰り返しながら懸命に行われてきた自立支援のあり方、そしてそのなかでつくられてきた当事者と支援に携わる官民さまざまな人々との信頼関係をも破壊するものではないかと危惧されます。それのみならず、一般市民と当事者との関係性を損ねることにもなりかねません。これまでの官民の努力により、ようやく今後求められる自立支援の方向性が見えつつある現在、たゆまぬ努力により、信頼関係を築くことこそが求められています。いま路上や公園で起居している野宿生活者への対策として必要なのは、彼ら/彼女らへの見守りや話し合いでありましょう。この点については、公側の大阪市の関連部局や関係組織の現場においても、暗黙にあるとしても了解事項になりつつあります。さらに、長居公園で起居する野宿生活者は、さまざまな活動を通じて地域の人々とのつながりを築いており、そこからお互いを理解しあう可能性も芽吹きつつあります。今後も、見守り・話し合いのなかで信頼関係を築きつつ、よりよい対策に向けての積極的な努力を継続していくべきです。
 他方、都市政策というより広い視点からこの問題を考えた場合、都市社会の包容力に目配せする必要があります。それは昨今、話題になっている格差社会の問題にどう対応するのかということと通底していると考えられます。野宿生活者を指してよく使われる「ホームレス」という言葉は、そもそもは目に見える野宿生活者だけを指すものではなく、総体として不安定な居住状態にある人々を指し示す概念です。ホームレスの問題の解決に向けて求められているのは、野宿生活者を都市空間から見えなくする試みではなく、野宿生活者を含め、不安定な居住状態にある人々の居住の安定を確保する試みなのではないでしょうか。また、居住と労働とは相互に関連するものでありますから、それはいかに労働を安定させるのか、という課題にもつながります。不安定な生活や労働に対する支援・セイフティネットが形づくられない限り、問題が解決することはありません。そうした課題が未解決であるということは、野宿生活へと追いやられる危険性をもった人々がつねに存在し続けるということを意味するからです。いま現在、野宿生活を営んでいる人々に対する支援策の模索は、目に見えないかたちで不安定な生活・労働を強いられている人々を幅広く支え、包容していく都市社会を構築するための第一歩でもあるのです。
 大阪市の経済・文化をプロモーションしている人々が目指している「国際集客都市」とは、単に経済力や都市景観の美しさといった指標のみで測定されるものではありません。それは、都市に住まうすべての人々がいかに安定して豊かな生活を維持しうるのか、という都市の持続可能性という視点からも測定されるものです。市民の生活を支える大阪市の関連部局は、そのことを大阪市政の誇るべき伝統として意識されているはずです。大阪市政を振り返れば、全国に先駆けて革新的な社会事業を展開した関一の都市政策は、まさにこの観点にたったものでありました。大阪市政は、この伝統に則り、そしてグローバル化のなかで変わり行く現代的状況に対応しつつ、野宿生活者に対する、より包摂的で斬新な社会事業を再度生み出してゆく責務があります。
 以上の観点から、わたしたち研究者は、今回長居公園のテント・小屋に対して執り行われようとしている行政代執行に関しては、これに反対いたします。

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October 08, 2006

キモかわいい蟲たち

昨日今日の気持ちよさは、本当に素晴らしい。
個人的には、このぐらい風が強くて、雲の流れるのが速い秋の空って、最高に好きです。

昨日は昨日で、一橋に行ったのは、当初の予定的にはちょっと無駄足だったんだけど、気持ちのいい空の下のキャンパスでノートパソコンを広げて仕事がはかどった。
今日は今日とて家族サービスで、房総のむらへ。

安食(あじき)と下総松崎(しもうさまんざき)という、関東を代表する難読駅に挟まれた印旛郡栄町竜角寺台(雨乞いに応えて現われた竜の頭が落ちた場所といわれていて、竜腹寺、竜尾寺も房総半島中北部に存在する)の地は、北総台地の中では古代から栄えた場所である。

この古墳群を擁する地に、千葉県営の房総風土記の丘ができ、さらにそれが「房総のむら」として拡張されたのは随分前のことだけど、はっきり言ってつい最近までかなりパッとしなかった。
この近辺に数多くの親族が住んでいるものだから、幼い頃から何度となく遊びには行ったけど、しょぼい資料館にナウマン象の化石が無造作に置かれているわ。移築された重要文化財も、いまいちコンセプトがバラバラだわ。「体験学習」のはずの房総のむらも、事前予約しないとなんもできないわ。
ま、そんな感じの典型的なお役所仕事で、古墳のアップダウンを利用したケイドロだけは楽しい、みたいな場所でした。

それが、最近なんか評判よくて人がいっぱいという話を聞いてはいた。
基本的には、「純情きらり」のロケ地のひとつになったからなのだが、どうやらそれだけでもないらしい。

そんなこともあって、ちょっと久しぶりに子供たち(うちの2匹+親戚の1匹)連れて行ってまいりました。


なるほどね~、とちょびっと感服してしまった。

この秋の企画展は、「病魔退散--祈りの風景」。

九州国立博物館に、『針聞書』という、戦国時代頃の不思議な医学書が所蔵されているそうだ。
要は鍼灸の本なんだけど、その中に、体の中で悪さをする「蟲」が、これでもかと出てくる。それが、大塚製薬様が大金積んでプランナーに考えさせた体内怪人どもなんて足元にも及ばないほど、どいつもこいつもユーモラス。
薬をブロックする亀みたいな蟲やら、歌うのが大好きな羊のカッコした蟲やら。一度みたら夢に出てきそうな連中ばかり

こんな「蟲」たちを、「キモかわいい!」と呼んでキャラクター化し、村内のいろんなところに針聞書からのイラストを配す。ちょっとした宝探し気分に。
で、その脇には、「病魔除け」のための県内のいろんな民間信仰の注連縄やら藁人形やら。

子供はキャーキャーです。
ちょっとセンスよくないですか、学芸員さん。

しかも、期間中、常設展示の武家屋敷の門構えには、「この家は病人がいるので静かにしてください」の張り紙が。
家に上がると、人形の女の子が疱瘡で寝ていて、寝室には疱瘡除けの当時の風習(赤い瘡蓋になると治癒することから、赤が縁起がよいとされたので、枕もとに達磨やなんかを置く)を再現という芸の細かさ。

何気に「蟲師」のブームにも、乗っているようないないようなこの企画、ちょっと面白いのでお奨めです。
少し交通は不便だけど、なんたって県営の300円、お金をかけない家族連れスポットをお探しの方はぜひどうぞ。

文化行政やればできんじゃん、ってお話でした。

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October 06, 2006

ビバ!オーサカ!

このところ大阪に縁があって、おとといまでまた行っておりました。

年内にもまた2回ほど行きそうな勢いですが、いいですね、大阪。
なんか生き返ります。
大阪がっていうより、向こうに行くと必ず会う大阪市大のみなさんによくしてもらってる、というところが大きいのかもしれませんが。

で、これだけ度重なってくると欲しくなるのが旅先でのジム。

すげーの見つけちゃいましたよ。

「新世界近辺で一人勝ち」状態というスパワールド世界の大温泉

1000円で結構いろいろあるジム行って、お風呂入って、仮眠もできて・・・

通常料金は2700円ですが、キャンペーン料金で1日1000円、当然ながらほぼ毎月キャンペーンなのは新世界クォリティ。
ウェイトマシンにちょこちょこ錆やほつれが目立つ気もするが、それもまた新世界クォリティ。
お風呂の隣の水槽でルリスズメの群れが泳いでたり、お約束の金ピカ風呂があったりするのも、新世界クォリティ。
平日昼間から妙に人が多くて、しかも異常にイカツいお父さんがすごいウェイトを持ち上げてるのも新世界クォリティ。

こりゃはまるっす。
1000円だから何でも許す!  ぼったくりの木更津の龍宮城には、つめの垢でも煎じて飲ませたい!


しかしまあ、釜が崎のビジネスホテルに泊まって、目と鼻の先のスパワールドで汗を流して、築港の立ち飲み屋探訪にでかけて・・・
こりゃあ、普通に暮らせちゃいますな。
ていうか、暮らしたい!

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September 30, 2006

外国人政策シンポジウム

うわー、一ヶ月以上もブログ放置してた・・・
って、なんかネットに文章いろいろ書いた気がしてたのは、ミクシィのほうでした、ってことに気づく間抜けさ(苦笑)

ミクシィはクローズドで、くだらないこと含めいろんなことを書いています。

万一ミクシィのほう見たい方がいらしたら、おっしゃってくださいね。
実名で検索できます。

今日のエントリも、もともとはミクシィでの書き込み。
(これから何回かはミクシィでのやり取りを転載作戦でいきます)


昨日は釣り仲間(笑)のSさんのご紹介で「21世紀の外国人政策シンポジウム」へ。
講義があるので、冒頭30分ぐらいしかいられないのはわかっていたのだが、どうしてもその冒頭に行きたかったのだ・・・「前」法務副大臣の河野太郎代議士の基調講演があるからね。

河野太郎といえば、総裁選出馬に意欲を見せて推薦人が集まらずあえなく・・・と聞けば、「自民党の河村たかし?」という感じだが、なんのなんの、掛け値なしのリベラル派政策通である。
というより、安倍-塩崎を出世頭に、石原伸・渡辺喜ら今をときめく政策新人類(ていうかここ、あらためて書いてみると2世・3世ばっかだな)の最後の良心、自民リベラル派の最後の砦である。政策新人類ではかなり出遅れ、下からは山本一太だの世耕だの小泉チルドレンだのに突き上げられ、はなはだ心もとない砦という気もするが、心からがんばってほしい方である。

それはともかく、この河野先生、第三次小泉内閣の法務副大臣として、外国人関係の法整備に、並々ならぬ意欲を燃やしてることは、知っていた。
この前も、「研修生みたいなインチキな制度はもうやめなきゃいけません」という談話が伝わってきて、おって思った。
だから昨日は、基調講演だけでも聴きに行きたかったのね。

一言で言いますと、すばらしい見識でした。
群馬の工場でのフィールドワークをして、現場の声を聞いていた7~8年前から、ここはこうすべきだよなぁ、と個人的に思っていたことを、全部おっしゃってくださる。
もちろん、彼自身いまや非主流派だし、今後どうなるかはまったく不透明。財界と経産省の巻き返しもあるだろう。
ただ、入管の各課の現場経験者からなるPTで、相当たたき上げたと見える彼の見解が、このレベルになっていたというのは、正直評価していいだろう。とりあえず、法務省はこのあたりのことを考えているということで。

箇条書きします。

・外国人受け入れ関連分野の本音と建前の乖離は甚だしい。表を閉めていたけど裏門はがら空き、という状態から、裏門はきっちり閉めて、表門は呼び鈴を押されたら開けよう、という政策に切り替えなきゃならない。

・インチキの最たるものは研修制度。だいたい、不況期に一番苦しい中小企業ほど研修生に頼るという実態自体、立法意図からするとめちゃくちゃな運用がされている最大の証拠。これは、出先の工場で働く現地人材を日本の本社で研修するというような場合を除いて、原則廃止する。

・今まで受け入れ態勢が整っていなかったことのお詫びをしたうえで、受け入れの根拠が血統というところにしかない日系人受け入れは中止。

・日本に非専門職労働力を受け入れる際の基準にすべきは日本語能力。来る以上は社会統合を目指すべきなので、言語能力ははずせない。働いてる間に日本語能力を伸ばしてもらって、基準に達しなければ帰国してもらう。その基準認定に、各受け入れ職場における労働技能に関する資格認定も加える。段階を踏んで、希望すれば、永住権、国籍を付与する。

・労働者受け入れ以前に、日本語を海外に広めていく施設(ドイツのゲーテ・インスティチュートが念頭にあるらしい)を整備していく。もちろん、受け入れ労働者やその家族をフォローするために国内にも。

・導入に当たっては大きく二つの路線がある。ひとつは、先ほどいった日本語能力で入り口を絞って、社会統合を目指すもの。私はこの立場。財界や経産省が主張しているのは、研修制度を拡充してローテーション的な制度を作ること。5年間程度の年限を決めて、純粋な労働力として完全な管理下で受け入れる。もちろん家族呼び寄せは禁止。これの本音は、昇給などの必要がないので、常に低賃金の労働力を受け入れられるということ。これでは実際のところ、搾取を固定化させる短期奴隷とでもいうべき制度ではないか?遠い将来どういうそしりを受けることか?

・外国人を犯罪視している向きの多い現況では、外国人政策に関してのまともな議論ができない。その状況を解除するためにも、外国人犯罪に対する取締りの強化、管理の強化(評判の悪かった指紋の件含む)は必須。

・今現在、特別永住者を除いた外国人比率は1.2%。不法就労に対する取締り、日系と研修の廃止を行えば、当初はこの数字は減るだろうが、中長期的には3%ぐらいを上限になだらかにあげていく。その時点でまた抜本的な議論をする。

・3%というと、現状の倍だが、欧州諸国よりはずっと少ないというレベル。これでは、単純に人口の減った分を外国人で生めるというほどの数にはならない。いわば、「非常に小さい国への縮小」から「小さい国への縮小」に変える程度の、マクロにいえば収縮傾向に多少の歯止めをかける程度のもの。しかし、これ以上に急速に人口構成を変えるようなやり方は、社会的合意が得られないのではないか。


とまあ、おおむね同意可能。
ひとつケチをつけるとすれば、新規の不法入国者に対する管理を厳しくするのは賛成なんだけど、事実上「黙認」した(してなかったとは・・・いわせませんよ、ええ。「縦割り弊害による不作為」も当然責任のうちです)結果として、「バブル期よりここまで日本を支えてきた」超過滞在・不法就労のみなさんへの処遇。彼らには、信義上も、政策整合性の点から言っても、何らかの寛大な正規化措置をとる必要があるだろう。
だって、新規に試験をパスして入国してくる連中よりも、日本語はうまいし、仕事もできるんだから。そして何より、ここまでの零細企業や地域経済への貢献度はそりゃあもう・・・

まあ、これは経過措置みたいな話だし、今日は触れなかっただけかもしれないから、まあいい。


でも、ハタと考える。
確かに、外国人政策、という観点で考えると、河野太郎路線はほとんどケチのつけようがない。
しかし、総合的な労働政策/社会保障政策として考えると、まだまだ突っ込みどころがないだろうか。というより、そういう観点はまったく抜きになっているのではなかろうか。

日本は一般的に思われてるほど、外国人に対して差別的な国ではない。というか、日本人と外国人の待遇差は、ほとんどない。ええ、もちろん、日本人の「非正規」と、ですけどね。
ていうか、日本人の労働条件を切り下げる形で、彼らとの待遇の均等化が起こっちゃったわけ。賃金面だけではない。雇い止めやら待機やら、間接雇用にまつわる厳しい点もほとんど同じ。

丹野清人さんはこの状況を、「雇用ポートフォリオ化」と呼んでいるが、便利なので授業でもよく使わせてもらってる。

バブルのころには、非正規のプールって言うのはすごく少なかった。農村出稼ぎはほとんどいなくなるし、世帯収入が向上して主婦パートに切迫感はないし、まだ専業フリーターはほとんどいない。でも仕事だけは爆発的にあったから、外国人に頼るしかなかった。あくまでも足りない分の穴埋め、という形で。もちろん、キャリアパスも企業の人事管理上の位置づけも、日本人の多くを占める正社員とはまったく異なる。

でもいまはまったく状況が違う。派遣法の改正で、製造業にも派遣がなだれ込む。フリーター層は(偽装)請負も期間工もやるし、主婦パートもぞろぞろ。出稼ぎさえ復活してる。
そんな中の一角としての外国人。熟練につながらないデッドエンドジョブは、非正規にやらせるのが今の企業のデフォルトだが、それを担わせるポートフォリオを作っといて、外国人だろうがフリーターだろうが派遣だろうが、都合のいいときに都合のいい労働力をちょちょいとつまむ。いらないときは後腐れなくサヨウナラ。
だいたいまあ、こんな感じなわけです。


河野先生、いいこと言ってたんだけど、この辺の話というのは、どのあたりまで目配せしてるのか、すごく気になった。

製造業だけ捉えれば、デッドエンドジョブは海外移転でいいじゃないかと言う人もいるかもしれないが(しかしそれさえもジャストインタイムの進展でそう単純なものでもない)、サービス業は移転するわけにいかない。
ビル清掃、弁当屋、道路保守。どんなに生産性が悪くても、こんな仕事を海外移転させることができるはずないわけです。

すると、どんな経済状態、どんな技術革新があったって、かなりの量のデッドエンドジョブを日本社会は抱え続けなきゃならん。
このババを、誰が引くのか。どうやら日本社会は、それを移民に押し付けちゃえ、という風にはなってない。(仏独は半ばそんな感じでやって、いまそのツケを払ってる)

じゃあ、誰が? この状態で外国人を入れてくると、日本人の非正規はどういう状態になるの? それ以前にやっておくべき非正規労働の改善策は?
労働市場の問題だけじゃない。その状態になったときに、「職の競合」意識に駆動された西欧型のレイシズムも起こるんじゃないの? 「雇用ポートフォリオ」の日本なら、なおさら。

とまあ、こういう視点がないと、外国人を含む労働問題というのは基本的に語れないと思うんです。


しかし、河野先生を責めるのも酷というもの。
だってそもそも、外国人関係の専門家って言われる人たち自体に、その視点がほとんどないんだもの・・・外国人の問題は外国人の問題、個別の状況を何とかしましょうね、というだけの話で。
縦割りになってる役人関係は、推して知るべし。厚労省あたりが、もう少し法務と意見交換すべきところなんだろうが。 というか、そもそも厚労省の中で、外国人とフリーターや派遣じゃ、あつかう部局がぜんぜん違うんでしょう。


個人的には、外国人関連のでかい話から手を引いて久しいし(授業では教えてるけど)、もうこの問題を正面から扱うつもりはない、と各所に宣言してきたけど、うーん。
今の仕事を片付けたら(来年ぐらい?)、もう一回勉強しなおして、こちらの業界にもなんとか絡んでいきますかね。もしかしたら、やるべきこと、書くべきことも少しはあるんじゃないかと思いましたですよ。
それには、もう一度しっかりフィールドもやりたいしなぁ。

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